日本海に面した城崎は、温泉の街として奈良時代から多くの人々に愛され続けてきました。
まるで大昔にタイムスリップしたかのような街並みを残し、
「街全体が大きな温泉宿」という精神で、今もなお多くの方が訪れる日本の温泉街です。
JR城崎温泉駅を降りると目の前に観光案内センターがあり、
MAPをもらい中を見ると街全体に旅館がひしめくように並んでいて、
その数はおよそ70軒にものぼるほどです。
【出典】きのさき巡る
また、城崎温泉といえば外湯めぐり。
7つの外湯それぞれに個性があり、1日入浴券を持っていれば
7つのすべての外湯に1日中入り放題なのはとても嬉しいポイントです。
城崎温泉では、「街全体が大きな温泉宿」という考え方が根付いているだけあって、
「駅は⽞関」その先の「道は廊下」「宿は客室」そして「外湯は⼤浴場」。
「お⼟産屋が売店」で「飲⾷店が⾷堂」と例えられるほどです。
道智上人が城崎温泉を開湯してから1300年。
道智上人が病で苦しむ人々を救うために一千日祈願して湧き出た「まんだら湯」、
これが城崎温泉のはじまりです。
城崎温泉駅から趣のあるまちを歩くこと5分、大谿川(おおたにがわ)と石造りの太鼓橋が
見えてきます。
柳並木が美しい大谿川の風情と情緒は、小説の神様「志賀直哉」からも愛されていました。
ほっと落ち着く老舗旅館がたくさんあり、 浴衣に着替えて城崎を散策しながら風情を楽しむのも、
日常の疲れを心身ともに癒してくれるでしょう。
次回は、蟹と文学についてお伝えします。